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【ラノベ】『探偵はもう、死んでいる。』 ストーリー&感想

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『探偵はもう、死んでいる』の一巻を読み終えたので感想書いていきます。

 あらすじ

高校三年生の俺・君塚君彦は、かつて名探偵の助手だった。「君、私の助手になってよ」―始まりは四年前、地上一万メートルの空の上。ハイジャックされた飛行機の中で、俺は天使のような探偵・シエスタの助手に選ばれた。それから―「いい?助手が蜂の巣にされている間に、私が敵の首を取る」「おい名探偵、俺の死が前提のプランを立てるな」俺たちは三年にもわたる目も眩むような冒険劇を繰り広げ―そして、死に別れた。一人生き残った俺は、日常という名のぬるま湯に浸っている。…それでいいのかって?いいさ、誰に迷惑をかけるわけでもない。だってそうだろ?探偵はもう、死んでいる。第15回MF文庫Jライトノベル新人賞“最優秀賞”受賞作。 

 

 ストーリー

主人公、”君塚君彦”の前に少女、”夏凪渚”が現れ、「あんたが名探偵?」と尋ねられる。その少女は体が弱いという事から最近まで学校を休んでいたが通えるようになり、君塚に頼みごとをしに現れたのだった。そしてその依頼というのは「あたしが探してる人を探して欲しい」だった。夏凪渚は一年前に心臓移植をしており、その臓器のドナーの記憶転移により人を探しているのだと君塚は考える。そして、それを頼りに君塚がお世話になっている警部補である”加瀬風靡”の元へ行く。風靡と共に二人は刑務所へ行きとある男に会う。通称、”コウモリ”。その男は君塚がかつて組んでいた探偵、シエスタと会った時に相手し、捕まえた”SPES(スペース)”という組織に雇われていた”人造人間”だった。コウモリは耳から触手を生やしそれを武器に作られ、更に聴覚の優れていた。

君塚はその”耳”を頼りにコウモリがこれまで聴いてきた心臓の鼓動から探し夏凪の心臓が誰の心臓なのかと突き止めて貰おうとしていた。そして下された答えが君塚がかつて組んでいたシエスタの心臓という事だった。

夏凪からの依頼は完了した。そして一難去ってまた一難。”斎川唯”という少女が依頼しに二人の元へ現れる。斎川唯はいま日本で注目の、歌って踊れる女子中学生アイドル。現実で例えればまるで小倉唯さんですね。よければこちらも→小倉唯活動記録宣伝部

斎川唯の依頼は「時価三十億円が盗まれるのを未然に防いでほしい」という事だった。斎川はドームライブを控えており、その当日に犯人は『時価三十億のサファイアを頂く』という事だった。しかし、斎川は実は”SPES”に脅され君塚を騙し、君塚たちの命を狙っていた。そして、時価三十万のサファイアというのは斎川唯の眼帯に隠されたサファイアの左目であった。そのサファイアの左目というのは物体を透視することが出来た。それがSPESが狙う理由であった。

事は解決し、夏凪が斎川唯と友達になろうと提案をし、三人で海へ行くことになり豪華客船に乗り、そこでは君塚の昔の仲間である”シャーロット・有坂・アンダーソン”と会う。

次の事件は船の上で起きた。夏凪が誘拐された。そして次の敵はこれまたSPESの”カメレオン”という人造人間だった。カメレオンは透過することが出来、伸縮自在の舌を使うことが出来た。そして夏凪の命と引き換えに豪華客船にあるという名探偵の遺産を渡せというのがカメレオンの要求だった。

 

あれやこれやあって彼らは無事助かります。

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  感想

先日感想を書きましたスパイ教室といい、シンプルな伏線が爽快な作品でした。夏凪がなぜ君塚の元へ来たのか。そして、君塚の言葉から夏凪や斎川の心情を動かし、また、シエスタの過去に言われた言葉から現在に至る心境が丁寧でありながら大胆でラノベなりの表現だなと思いました。一巻目にしてぽんぽんと個性豊かな女性キャラクターが出現してコミカルに展開していきながらシエスタと君塚の過去の描写が表現されるところは新鮮で優しい物語でした。そして、SPESが狙っているメイタンテイの命がなんなのか次巻どうなっていくのか気になります。アニメ化も決定したことですし全巻早めに読み終わらせたいところです。

そんなところ。ではでは。